イヤホン レビュー

コスパの良いクリアな中音|MOONDROP SPACE TRAVEL 2

クリアな中音をメインに長時間のリスニングに適したイヤホン

自費購入のレビューであり、製品提供ではありません

良好な解像度・音場・分離感で、程よく角が取れて聴きやすい。この価格帯としては音質が良く、長時間のリスニングに適したイヤホン。

基本的にかまぼこ型の傾向と感じるため、短時間にドンドコ鳴らしたいのであれば(重低音を重視するならば)、他の選択肢を検討したほうがよい。

強み
・(この価格帯としては)音質が良い
・かまぼこ型の音質傾向で中音がクリア
・角の取れた音で長時間のリスニングに適している
弱み
・重低音と高音の上のほうが弱い

製品の仕様

メーカーMoondrop
製品Space Travel 2
発売日2025年8月29日
価格5,500円
タイプワイヤレス
形式カナル
ドライバーダイナミック13mm
BA
平面磁界
Bluetooth6.0
コーデックSBC対応
AAC対応
aptx
aptx Adaptive
aptx Lossless
LDAC
LC3
LHDC
連続再生時間本体4時間
ケース12時間
防水情報なし
重量本体情報なし
ケース情報なし
サイズ情報なし
アプリMOONDROP
機能NC35dB
アンビエント対応
マイク対応
マルチポイント対応
装着検出機能
ゲームモード55ms
付属品イヤーピースS/M/L
Type-Cケーブル

実際に使用してのレビュー

使い勝手

箱・付属品

低価格ながらMOONDROPらしい個性的なデザイン。購入体験として良好。

付属品は必要最低限。

外装・装着感

ケース

前モデル「SPACE TRAVEL」や「ULTRASONIC」と同様。上半分がクリアで上蓋のないデザイン。実用性はさておき、個性的なデザインがいかにもMOONDROPらしい。

ただし、ケースから本体を取り出しにくいのも前モデル通り。

本体

MOONDROPのワイヤレスイヤホンらしいデザイン・形状。樹脂製で高級感はないものの、軽量で圧迫感がない。

モードやペアリング時のアナウンスは(流暢ではない)日本語音声に対応。個人的には以前のほうが好み。これはこれであり。

アプリ・カスタマイズ

MOONDROPアプリを利用可能。外音取り込みやノイズキャンセリングなどを設定できるほか、ゲインを変更できる面白い機能付き。

チューニングを変更できるが、ULTRASONICやGolden ageと比べると種類が少ない。

ゲームモードに対応しているが、アプリから変更することができない。左右のタッチコントロールを4回クリックすることで変更可能。

ノイズキャンセリング

他のMOONDROPと大きな違いは感じない。5000-9000円台で強力なノイズキャンセリングを搭載した製品と比べるとやや劣る。

驚くほどの差ではないが、SPACE TRAVEL 2のかまぼこ型の音質傾向のためかノイズが気になりやすい。図書館など静かな環境で聞く場合には全く問題ない。

音質の傾向

弱かまぼこ型でやや高音よりの傾向。

低音

重低音が音圧が物足りない印象はあるものの、低音は必要十分。中音がメインとはいえ、低音は主張しすぎず、明瞭で聴きとりやすい。アプリのチューニングで「Bass+」を選ぶと音圧が”若干”改善する。

中音

解像感が高く、クリアな音。余韻と伸びが感じられる音で、ボーカルやギターがメインの楽曲に適している感じ。

高音

低音と比べるとしっかりと鳴るクリアな印象だが、高音の中でも高い部分が少し篭っているように聞こえる。

余韻や伸びを感じるというほどではなく、価格以上を期待するのはやめたほうが良い。

聞きやすさ

音質は柔らかくも硬くもない。重低音や高音が控え目なので、長時間の使用に適している。

解像感

ここを重視しなければ十分良好。価格帯を考慮すると良好な解像感。角が取れているのでディテールを感じさせる音質。分離感もよく、音数が多い場合でもそれぞれを認識しやすい。

音場・定位

音場は広く、定位も良好。同価格帯か少し高めの競合製品と比べるとクラシックに適しているように感じる。

総評

良好な解像度・音場・分離感で、程よく角が取れて聴きやすい。この価格帯としては音質が良く、長時間のリスニングに適したイヤホン。

基本的にかまぼこ型の傾向と感じるため、短時間にドンドコ鳴らしたいのであれば(重低音を重視するならば)、他の選択肢を検討したほうがよい。

購入に関するアドバイス

買うべき

ながら聴きで長時間リスニングが多い人。
低音や高音にこだわりがない or ドンシャリが苦手な人。

買わないべき

ノリのいい重低音や高音が多い楽曲を聴く人。
ノイズキャンセリングが重要な人。

類似する製品

MOONDROP ULTRASONIC

SBC/AACに加え、LC3やLDACコーデックに対応。

ドライバーは13mmダイナミックとBAドライバーのハイブリッドタイプ。傾向はSPACE TRAVEL 2と似ているが、中高音の余韻や伸びはULTRASONICが良好。

SPACE TRAVEL 2よりも音が硬いと感じるものの、以下の競合他社の製品ほどではない。総じて「キレの良いSPACE TRAVEL 2」と言った感じ。

SOUNDPEATS Air5 Pro

分離感と解像感が良好で、硬めの音質はキレが良い。長時間のリスニングには向かないが、弱ドンシャリ傾向で、SPACE TRAVEL 2と比べると聴こえ方がいくらか異なる。

SPACE TRAVEL 2はAir5 Proほどの分離感ではないものの、十分な解像度を保ちつつ「面」で押し寄せるバランスの良さを感じる。

Earfun Air Pro 4

弱ドンシャリで重低音が良好。高音の余韻も十分にある。ボーカルが引っ込み過ぎることもない。バランスの良いイヤホン。敢えて言えば、SPACE TRAVEL 2 よりも音質が少し硬いので、長時間聴くと疲れやすい。EDMならこちら。

音場は同程度だが、SPACE TRAVEL 2のほうが若干広い。

鑑賞環境

  • 再生機器:FIIO M21(USB DAC mode)
  • 再生アプリ:Amazon Music UltraHD / HD

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